「マニュアルなんて、作る時間ないし…」
正直、私も最初はそう思っていました。
口頭で教えれば十分、聞かれたら答えればいい。そんな感じでやっていた時期があります。
考えが変わったのは、引き継ぎを口頭だけで済ませた業務に、後から抜けが判明したときです。
自分では全部伝えたつもりでも、言葉だけでは伝わっていなかった部分があった。
そのフォローに結局かなりの時間を取られました。
一方でマニュアルをちゃんと作ったときは、あれほど多かった「これどうすればいいですか?」という質問がほぼなくなりました。
新人が自分でマニュアルを見て解決してくれるようになったんです。
その差が、マニュアルの価値を一番実感した瞬間でした。
マニュアルが必要な3つの理由
① 口頭の引き継ぎには必ず抜けが出る
口頭で教えるとき、自分が「当たり前」だと思っている手順は無意識に省略してしまいます。
言う側は全部伝えたつもりでも、聞く側にはその「当たり前」が伝わっていない。
マニュアルがあれば、自分が気づかないうちに省略していた手順も書き出す作業の中で見えてきます。
「あ、これ言ってなかった」というのが必ず出てくるはずです。
② 同じ質問に何度も答えなくてよくなる
「これってどうやるんでしたっけ?」という質問は、教える側にとってじわじわと時間を奪います。1回1〜2分でも、1日5回あれば10分。週に換算すると結構な時間です。
マニュアルがあると「まずマニュアルを見てください」で済みます。
質問が来なくなると、自分の作業にも集中できるようになります。
③ 自分が不在でも業務が回る
担当者が休んだとき、誰も対応できずに業務が止まる。
これは個人にとっても、チームにとっても困ります。
マニュアルがあれば、自分がいなくても他の人が対応できます。
「あの人しかわからない」という属人化が解消されると、チーム全体が動きやすくなります。
マニュアルを作るのはどんなタイミングがいい?
「いつか作ろう」はほぼ永遠に来ません。
作り始めるきっかけになるタイミングを意識しておくと動きやすいです。
作り始めるタイミングの例
- 新人が入ってきたとき(教えながら書くと効率がいい)
- 引き継ぎが発生したとき
- 同じ質問を3回以上された業務
- 自分が長期休暇を取る前
「作らなければいけない業務」を全部一度に作ろうとしなくていいです。
一番よく聞かれる業務を1本作るだけで、すぐ効果が出ます。
「完璧なマニュアル」を目指さなくていい
マニュアルに苦手意識がある方の多くは、「ちゃんとしたものを作らないといけない」というプレッシャーから手が止まっています。
でも実際にはA4用紙1枚の箇条書きでも、新人の質問を減らす効果は十分あります。
最初は「自分が忘れないためのメモ」くらいの気持ちで作り始めて、使ってみてから少しずつ直していくのが一番続きます。
まとめ
マニュアルは「作ること」が目的ではなく、「使われること」が目的です。
引き継ぎの抜けをなくす、質問を減らす、自分が不在でも業務を回せる。
この3つが実現できれば、どんなシンプルなマニュアルでも十分価値があります。
まず1業務、1本だけ作ってみてください。「質問が来なくなった」という実感が、次のマニュアルを作るモチベーションになります。
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